先週は京都北山にて、磨き丸太の伝統的な製造方法である「本仕込み」を見学してきました。
北山丸太とは和室の床柱などに使われる高級材のことで、直円の磨き丸太や模様の入った絞り丸太などの種類があります。
その製造方法の中で、今ではほとんどやられていない方法として、「本仕込み」というものがあります。
これは伐採した丸太を山で立たせたままの状態で皮を剥き、天日で乾燥させるもので、普通の天然乾燥よりも色つやが良くなる方法であるということです。
北山の林業は密植をして成長を遅く、そして上(元)と下(末)の太さを一定にしていきます。
一般的にはこの後、伐採を行い、天然乾燥と言って伐ってから乾燥をさせることが一般的です。
本仕込みでは伐採期間になると木と木を組み、そして組んだ状態で、木の川を剥いていきます。
これはまさに職人芸でした。
写真ではわかりにくいのですが、この木は50年以上の木で30m以上の高さが
あります。この景色は非常に壮観でした。
このような危険で大変な作業であるからこそ、綺麗な磨き丸太が完成するのです。
木材の価値として伝統や文化というものが少しでも引き継がれて欲しいものです。